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IR情報

投資家の皆様へ
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社外取締役・社外監査役メッセージ

変革的な研究開発の実現に向けて提言を行う 社外取締役 片岡 一則 変革的な研究開発の実現に向けて提言を行う 社外取締役 片岡 一則

 社外取締役に就任してからの5年間、取締役会での議論を活発化させるべく研究開発やスタートアップ企業の経営に携わった私自身の経験を活かして、新規事業や新製品の創出、M&A、安全文化の社内醸成、グローバル視点に配慮した人材育成について意見を述べるように努めてきました。2024年度の取締役会においては2023年度に比べて、定例会議に加え、経営計画集中討議や事業ポートフォリオに関する自由討議の機会が設けられたことで、私が重要だと考える新製品創出のスピードやその施策、人材育成についてより濃密な議論を行いました。取締役会や指名・報酬諮問委員会では、取締役や監査役がオープンな意見交換を行っています。

 今後は、取締役会やさまざまな議論の場において、Transformative R&D(変革的・転換的な研究開発)の実現に向けた提言をしたいと考えています。当社の研究開発は優れた「化学力」が基盤となっています。半導体・ディスプレイ材料や医薬品のいずれも、「分子・材料合成」の視点から開発を手掛けることで最終応用分野と調和させており、それが他社にない強みになっています。これはまさにChemistryのもう一つの意味である「調和・親和性」が事業にいかんなく発揮されているものと言えるでしょう。

 研究開発型企業としての当社のポテンシャルをさらに高めるためには、必要な投資を実行し、グローバル人材の活用や事業部間の人材交流といった人材戦略を推進することが欠かせません。また、中・長期成長戦略の達成に向けて自前主義を脱却し、「戦略投資」としてM&Aやスタートアップ企業への投資を行うことが必要です。今後、取締役会などにおいて、投資のリスクテイクの考え方や方針について、積極的に議論する必要があると考えています。

若い研究者が果敢に挑戦できる環境づくりのために助言 社外取締役 中川 深雪 若い研究者が果敢に挑戦できる環境づくりのために助言 社外取締役 中川 深雪

 2024年度における当社の業績はまずまずの着地でした。2025年度から開始された「Vista2027 StageⅡ」においては、現有事業の利益拡大のみならず、2030年を見据えた新製品の開発に総力を挙げて取り組む必要があると考えています。そのために、若い研究者が失敗を恐れず果敢に挑戦できる研究環境の整備や事業体制の構築について助言を行っていきたいと考えています。

 私たちが監督としての役割を発揮するため、事務局には、取締役会に付議される議案についての事前説明や、指名・報酬諮問委員会での関係部署へのヒアリングの場の設置など、臨機応変に対応してもらっています。こうしたバックアップを受けながら、今後の成長に向けて何をなすべきか、取締役会の自由討議で議論した際に、製品開発に加えて、M&Aなどの戦略的投資に積極的なチャレンジをすべきであると提言するなど、企業価値向上に必要だと考える発言に努めてきました。また取締役会では、投資のリスクテイクについて事業部門ごとの視点だけにとらわれず、事業の垣根を越えた横断的な視点を持って、既存の枠にとらわれない自由な議論を行うことが必要だと考え、実践を心掛けています。

 当社では近年、工場での操業トラブルが発生していることもあり、安全性に対する取り組みを強化する必要があると感じています。長年、検察官として勤務した経験から、小さな綻びを見逃さず、予測されるリスクを前広に捉えて迅速に対応することが大事だと思っています。

 社会情勢が不透明な時代であるからこそ、当社の化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケアと幅広い事業領域において、人類の生存と発展、地球環境の保護に寄与すべく、企業の持続的発展を目指して、取締役会において真摯な議論を積み重ねていきます。

研究者の視点で会社の健全な発展のために提言 社外取締役 竹岡 裕子 研究者の視点で会社の健全な発展のために提言 社外取締役 竹岡 裕子

 私は材料化学の研究者として、再生可能エネルギーなどカーボンニュートラルに関わる研究の現場で感じたことを取締役会でお伝えし、議論を深めるよう目指しています。

 カーボンニュートラルの達成に向けて、当社が貢献できることは非常に多くあります。当社の材料化学における技術力の高さを研究者として日々実感しており、他に誇れる技術力で社会に幅広く貢献できる組織の実現に向けた活発な議論を行っていきます。そのためにも、社員の視野を広げるための人材教育やダイバーシティの推進が重要です。

 私は「多様性のない組織は致命的なミスを犯す」という考えをいつも胸に留めています。当社が企業としてのリスクを下げ、世の中に必要とされる企業であり続けるためには、ダイバーシティの改善が重要な課題と考え、女性研究者や指導者としての自身の経験を積極的に伝えてきました。その他、グループ全体における企業安全文化の醸成や、将来収益の柱となる新製品や新技術の創出が当社の健全な発展に欠かせません。引き続き議論を通じて、当社が多様な人たちが輝きながら新たな価値を創造できる企業に成長するように促していきたいと考えています。

 現在、取締役会、指名・報酬諮問委員会のいずれにおいても誠実な議論が行われています。一方で、経営層に向けた現場からの意見を吸い上げる仕組みが不足していることに問題意識を持っています。意見の集め方をもう少し工夫しながら、集約した意見をもとに社外取締役や監査役が新たな議論を行うことで、当社が成長するきっかけづくりになると考えています。

 社外取締役は企業利益に加え、社会の一員として、何を守り、何を成していくか、その方向性が健全で発展性があるかを客観的な目で監督し、一緒に考える立場にあります。そのために必要な議論を進めていきます。

唯一無二の価値創造企業に向けた戦略策定に寄与する 社外取締役 濱 逸夫 唯一無二の価値創造企業に向けた戦略策定に寄与する 社外取締役 濱 逸夫

 企業を取り巻く環境が、これまで経験したことがないような速度で激変する中では、いかに継続的な企業価値の向上につながる独自の未来アジェンダを描き、世界からつねに必要とされる魅力的かつ頑健な事業構造を築くかが大変重要です。まさに当社の中期経営計画のスローガン「価値共創で未来に挑む企業へ」の真価が問われる時代です。

 異なる分野で培ってきた、技術開発、人材開発、そして経営に関わる経験からの新たな視点を共有し、当社グループの飛躍につながる、唯一無二の価値の創出に貢献したいと考えています。

 当社グループは、創業以来、時代の変化を新たな機会と捉え、中長期視点で事業ポートフォリオを変化させながら、化学肥料をはじめとしたさまざまな成長エンジンを生み出してきました。技術開発を礎とする企業にありがちな、イノベーションのジレンマに陥ることなく、ファインケミカルメーカーとして、長期にわたり、高い利益水準を実現してきました。そして培われてきた企業カルチャーや組織、優れた人材は、次なる成長を実現するための最大の武器です。

 一方で、急激な環境変化が突然押し寄せ、“これまでの当たり前”が足かせとなり得る時代においては、いかに柔軟性を持って短中長期の経営戦略をデザインし、その実現スピードを最大化していくか、また予知できないさまざまなリスクをヘッジするために、複数の事業領域で企業の存在価値を最大化しておく必要があります。取締役会では、社内で気づかない“これまでの当たり前”を指摘し、多くの議論をぶつけ合いながら、たくましい企業成長につながる戦略のデザインと基盤の構築に関わっていきたいと考えています。

適切なリスクテイクと透明性担保に尽力 社外監査役 ⽚⼭ 典之 適切なリスクテイクと透明性担保に尽力 社外監査役 ⽚⼭ 典之

 2014年に監査役に就任して以来、11年が経過しました。私は監査役の立場として、当社の成長に欠かせないM&Aや共同開発といった投資案件への取り組みについても議論の質を高め、より適切なリスクテイクを実現できるよう努めたいと考えています。

 2024年度における取締役会では以前に比べて、投資案件のリスクテイクの適否を判断するにあたり、リスクの洗い出しとその対応策が意識的に議論されるようになりました。また、投資効果を検証するため、投資回収に関わる報告も定期的になされています。

 取締役会で投資の妥当性を議論する判断材料として、「投資回収計画」は非常に重要ですが、取締役会における議論を有意義なものとするために「リスクとその対応策」の記述を増やすように進言しました。さらには、法律実務家として国際取引・企業間取引などに携わってきた経験から、投資案件に係る契約内容やその経緯について留意すべき点をフィードバックすることで、議論の質が高まったと考えています。

 指名・報酬諮問委員会については、ガバナンス上の観点から社外あるいは非常勤の取締役が中心的な役割を担うことが望ましいと考えています。ただ、社内方針と密接に関連するテーマでもあるため、社外監査役の立場では十分な判断材料を得ることは難しく、当該委員会の在り方については課題を少なからず感じています。

 取締役の指名や選解任、報酬に関する事項は投資家の皆様の関心が高いため、外部のステークホルダーにも理解が得られるよう、「後継者育成プラン」をはじめとした当該委員会における議論のプロセスの透明性を担保できるように尽力したいと考えています。

議論を通じて中期経営計画の遂行を後押しする 社外監査役 絹川 幸恵 議論を通じて中期経営計画の遂行を後押しする 社外監査役 絹川 幸恵

 私はメガバンクグループで30年以上のキャリアを重ね、その大半を証券会社で過ごしてきました。ファイナンスの提案などを通じて培った企業を見る目、ディーリングルームで学んだマーケット知識はもちろん、私の最大の強みはさまざまな投資家の皆様と対話を重ねた支店長時代の経験です。投資家の皆様と同じ目線に立ち、ガバナンス面から当社の取り組みを支えていきたいと考えています。就任1年目となる本年は、工場視察、社内研究発表会参加、グループ会社の視察など現場に積極的に足を運び、全社の状況把握に努めます。そのうえで取締役会では、社外の立場で素直に感じた問題意識を発信し、企業価値向上に資する議論を深めていきたいと考えています。

 当社の業界トップレベルを誇るROE、成長分野に集中して研究開発投資を行い、新しい価値を生み出してきたこれまでの成功については、株主・投資家の皆様は十分に知っています。株式市場が求めているのは、その先の未来像。次の成長事業を生み出すことです。

 さらなる成長に向け2025年度にスタートした中期経営計画「Vista2027 StageⅡ」をやりきることが、市場の期待に応えることにつながります。社外監査役としては、社員が全力でやりきるための環境整備、リスクマネジメントに取り組んでいきます。

 中計で掲げる「価値共創で未来に挑む企業へ」を確かなものにするためには、“ 選択と集中”“ 新しい挑戦”が不可欠です。多様な視点の提供や、監査役として経営陣への牽制機能を発揮するとともに、怯むことのない果敢な判断、迅速な意思決定を後押ししていきたいと考えています。

 また、人材育成やガバナンス体制の構築など、持続的な成長を支える事業基盤の強化も重要です。積極的に議論に参加し、“未来に挑む”ための基盤づくりに貢献します。

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