
サステナビリティ
レスポンシブル・ケア活動の継続的強化
産業廃棄物・汚染物質の排出削減
方針・考え方
社会経済の発展に伴い、「大量生産・大量消費・大量廃棄」型から脱却し、生産から流通、消費、廃棄に至るまで物質の効率的な利用やリサイクルを進めることにより、資源の消費が抑制され、環境への負荷が少ない「循環型社会」を形成することが求められています。
そのため、当社グループでは、レスポンシブル・ケア活動を通じて、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を一層推進し、廃棄物の削減及びその有効活用に努めています。
また、生産活動により発生した化学物質の大気、水域、土壌への排出については、各種法令に定められた排出基準や地域との協定に基づく規制値を遵守するために適切な管理を行い、人の健康や環境への負担を配慮し、さらなる削減に努めています。
体制
指標
廃棄物
指標 | 対象 範囲 |
単位 | 2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
目標 (達成年度) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
産業廃棄物発生量 | 単体 | 千トン | 34.7 | 34.0 | 35.3 | 38.0 | ‐ |
再資源化量 | 単体 | 千トン | 5.6 | 5.8 | 6.0 | 8.7 | - |
最終処分量 | 単体 | 千トン | 0.8 | 0.9 | 1.0 | 1.1 | - |
リサイクル率 | 単体 | % | 97.9 | 97.7 | 97.0 | 97.3 | ≧99.5 (2021) |
大気排出
指標 | 対象 範囲 |
単位 | 2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
揮発性有機化合物 (VOC)※ | 単体 | トン | 0.5 | 0.4 | 0.7 | 0.4 |
NOx | 単体 | トン | 112 | 105 | 132 | 124 |
SOx | 単体 | トン | 192 | 131 | 130 | 55 |
ばいじん | 単体 | トン | 18 | 11 | 9 | 9 |
- ベンゼン・ホルムアルデヒド以外も含む
排水の管理
指標 | 対象 範囲 |
単位 | 2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
COD | 単体 | トン | 291 | 200 | 202 | 208 |
全リン | 単体 | トン | 13 | 11 | 15 | 14 |
全窒素 | 単体 | トン | 2879 | 3565 | 3039 | 3059 |
PRTR対象物質
指標 | 対象 範囲 |
単位 | 2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
PRTR対象 物質排出量 |
大気 | 単体 | トン | 0.5 | 0.4 | 0.7 | 0.4 |
水域 | 単体 | トン | 0.4 | 0.5 | 0.5 | 0.4 | |
土壌 | 単体 | トン | 0 | 0 | 0 | 0 | |
合計 | 単体 | トン | 0.9 | 0.9 | 1.2 | 0.8 |
取り組み
廃棄物の排出削減
産業廃棄物の排出削減に努めると同時に、廃棄物の処分が適正に行われるよう管理を徹底しています。廃棄物の遵法管理システムを導入し、産業廃棄物管理票(マニフェスト)を電子化しています。
産業廃棄物は製造過程で排出される排水が大部分を占め、これらは社内で燃焼処理を行っています。2020年度は2019年度に比べ産業廃棄物発生量が増加し、再資源化量も増加したものの、最終処分量は微増となりました。そのためリサイクル率※は、97.3%と前年度より微増しました。
- リサイクル率(%)=[再資源化量(t)+有価物量(t)+減量化量(t)]÷[産業廃棄物発生量(t)+有価物量(t)]×100
揮発性有機化合物(VOC)の排出削減
光化学オキシダントの原因となる揮発性有機化合物(VOC)について当社は化学業界が選定、自主管理計画を策定、削減に取り組んできた12物質のうち、3物質(1,2-ジクロロエタン、ベンゼン、ホルムアルデヒド)を取り扱っていました。VOC除去装置の導入などの対策により、2006年以降、1,2-ジクロロエタンの大気への排出はなくなりました。また、ベンゼンについてもナフサから天然ガスへの原燃料転換により2017年度より排出がなくなりました。ホルムアルデヒドについても、設備の密閉化、排ガスの燃焼処理などの対策により排出量を削減しています。
排ガスの管理
排ガスに関しては「大気汚染防止法」に定められた排出基準はもとより、各地域との協定に基づく規制値を遵守しています。脱硫設備、脱硝設備を適正な状態に維持することにより、大気環境負荷物質である硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)排出量の抑制に努めています。2017年度以降、ボイラー燃料の天然ガスへの転換によりSOx、ばいじんの排出量は大幅に削減されました。
排水の管理
各工場では「水質汚濁防止法(水濁法)」に定められた排出基準や地域との協定に基づく規制値を遵守しています。さらに、小野田工場では、「瀬戸内海環境保全特別措置法」を遵守し、排水の水質保全に対応しています。工場排水中のCOD(化学的酸素要求量)、全窒素および全リンの濃度モニタリングを定期的に実施し、排出量の抑制に努めています。
化管法(PRTR法)対象物質の排出削減
「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律(化管法)」の届出対象に該当する物質を2020年度は55物質を取り扱っていました。主な物質はホルムアルデヒドとノルマル-ヘキサンで、反応溶媒として使用されます。
排出先と排出量は、大気へ0.38トン、水域へ0.40トンの合計0.78トンとなり、2017年度以降大気への排出量が大幅に削減されています。今後も排出抑制への取り組みを継続して実施します。なお、土壌中への排出はありません。