私たちの化学は、続く。Never-ending Chemistry

日産化学株式会社 NISSAN CHEMICAL INDUSTRIES,LTD. 採用情報サイト

社員の話を聞く

生産技術 工務 T.M. 富山工場 計電課 電気・電子系 修士 2009年入社

Introduction

日産化学の工場には、高温・高圧の大規模プラントからクリーンルーム内の先進機器まで、
多種多様な設備がある。それらを、いかに建設・設置し、いかに安定して稼働させながら
磨きをかけるか。大きな役割を果たすのが電気系技術者だ。その人数は決して多くない。
それだけに、任される仕事は幅広く、重要だ。富山工場で活躍するT.M.に話を聞いた。

私は現在、電気の面から、富山工場内の7つのプラントを担当。電気の面から設備の保全を担当しています。化学製品を作っている我々の工場では、非常に高い圧力や温度でプラントを稼働させますので、年間を通して設備を安全・安定に動かすことが重要です。

機械は、長年使っていれば、家庭の電球がいつか切れるように、あちこちに不具合が出てきます。年に1回プラントを止めての点検も行いますが、それとは別に我々が日常的に点検し、必要であれば部品を交換したり、修理を行ったりする必要が出てくるわけです。

そのためには、担当するプラントの構造をきちんと理解し、何千点、何万点とある部品や機器の詳細を理解しなければなりません。知らなければならないことがあまりにも多いため、仕事の全体像がつかめて、自分のやるべきことがわかるまで、入社から3年ほどかかりました。

富山工場は歴史の古い工場ですから、30年以上前に設置された機器が今も現役で使われている一方で、最新鋭の設備も導入されています。新旧・大小、さまざまな機器・設備を組み合わせたプラントを、すみずみまで知りつくし、動かしていく。「本当に奥の深い、おもしろい仕事だなあ」と思います。

仕事は既存の設備の保全だけではありません。新しいプラントの立ち上げに関わることも、よくあります。たとえば、当社の主力製品の一つである高品位尿素水「アドブルー®」製造設備の新設工事を2011年に担当しました。製造課、工務課、計電課の3つの部署でスケジュールをすり合わせながら、工事の計画を立て、各方面の日程を調整していきました。

この仕事では、これまで富山工場では採用実績のない計器を新しく導入したのが、最も印象的でした。光の屈折率を利用して液体の濃度を測る「屈折率計」を設置したいと考えたのですが、実績とデータの蓄えられた既存の機器に代わって新しい計器を入れることは、リスクもあり、事前に綿密な検討が必要です。それでも、最新の機器を導入することで、この先何年、何十年にもわたって、安全性を高めたり作業の負荷を軽減したりすることができます。私は、メーカーの選定から、設置、テスト運用まで、すべてを担当。大きな挑戦でしたが、なんとかやり遂げることができました。

その一連の工程を通じて、プラントの将来を想い描くことの大切さ、そして、それを粘り強く実現していくことの難しさとおもしろさを経験することができたのです。

「自分の後の世代にもきちんと仕事を引き継ぐこと」を大切にしています。

あるとき担当するプラントにトラブルが起き、修復をするために資料室にこもって過去の資料を調べたことがありました。資料室には、先輩たちが残してくれた膨大な図面や各種資料が何十年分も保管されています。そのときトラブルを解決するために役立ったのは、何十年も前の、もう紙が変色してしまっているような古い資料でした。

自分たちがいま取り組んでいる業務も、きちんと資料を残していくことで、何十年かあとの後輩の役に立つ可能性がある。新しい機器を選定するにしても、将来の保全のことを考えて、自分がいなくなった後でもきちんと動くことを考えねばなりません。そうしてプラントを引き継いでいくことに、おもしろさとやりがいを感じます。

今の仕事は、責任も重く、担当する範囲も広いですが、多くの仲間に必要とされ、自分の仕事が将来へつながっていくという充実感が得られます。入社の時、「大切な仕事を任され、若いうちから活躍できそうだ」と感じて決めたことは間違っていなかったな、と思います。

私の学生・院生時代
私の学生・院生時代
大学院では「雷の放電現象の観測と解析」を研究。周りの多くが電力会社や電機メーカーに就職する中、OB訪問で「ウチのような化学メーカーは、電気系の採用人数が少ない分、すごく大切な仕事を任される」と聞いて入社を決意。

私を取り巻く環境
私を取り巻く環境
業務環境を工夫やアイデアでよくしようという「カイゼン活動」の推進委員を務めています。どうすれば社員みんなに積極的に取り組んでもらえるか。若手が中心になり、業務後に集まってワイワイ話し合います。楽しいですよ。

私のNever-ending Chemistry

私のNever-ending Chemistry
プラントの数十年後を思い描いて、
今の仕事に取り組む。
きっと将来につながると信じています。