ABOUT CHEMICAL FACTORY TOUR

日産化学 富山工場を
見てまわろう。

富山工場は、長い歴史の中で、アンモニアや硫酸など、
さまざまな産業を支える製品をつくってきました。
一方では、半導体材料など、世界の最先端に挑む製品を生み出している工場でもあります。
5カ所ある日産化学の工場の中で、最大のスケールを持ち、
多様なプラントや施設をかかえる富山工場を、Chemical Factory Tourで見てまわりましょう。

地図上のマーカーをクリックすると、その場所や施設の説明を見られます。
また、下記のテーマから見学する場所を絞り込むことができます。

  • 「日本の産業を支える」ツアー

    アンモニア系や硫酸系のプラント群

  • 「世界の最先端に挑む」ツアー

    最先端半導体材料の研究から製造まで

  • 「こんなプラントも」ツアー

    多彩な分野の製品を高品質に製造

  • 「総合化学工場を支える」ツアー

    “歴史”を支え“最先端”を生み出し続ける

「日本の産業を支える」
アンモニア系や硫酸系の
プラント群

日産化学 富山工場は、さまざまな分野の産業を支える基礎化学品をつくってきた工場です。
アンモニアプラントや硫酸プラントは、その中心的存在。製品として出荷するのはもちろん、
それらを原料として多様な基礎化学品を生み出しています。
富山工場では多くのプラントが連動して製造を続けているのです。

「世界の最先端に挑む」
最先端半導体材料の
研究から製造まで

日進月歩の半導体の世界では、新しい材料が、スピード感を持って、求められています。
富山工場の特徴は、半導体材料の研究から開発、製造までを一貫して行えること。
グループ会社NCK(韓国)も含めた体制で、優れた製品をスピーディに生み出して、
世界の半導体メーカーへ供給しています。

ENGINEER’S VOICE CHEMICAL FACTORY TOUR

エンジニアたちの
仕事の話を聞く。

プロセスエンジニア(化学工学系)
メカニカルエンジニア(機械系)
エレクトロニカル&
インストルメントエンジニア(電気系)

これらの動画は、各プラント / 施設の紹介ページからも見られます。

ハイライト®プラントHI-LITE® PLANT

ハイライト®は、プールや浄化槽の殺菌消毒などに用いられる製品です。環境安全がますます重要になっている社会の中で、ニーズは高まっています。今後は、発展途上国など飲料水の衛生管理が不十分な地域でも人々の役立つことが期待されています*。

*日産化学のハイライトは、NSF/ANSI-60(飲料水に対し意図的に加えられる化学物質に関する国際規格)の認証を取得済。

プラントを
動画で紹介

ハイライト®の主成分は塩素化シアヌル酸。富山工場では尿素を原料にシアヌル酸を製造しており、その誘導品として製造しています。

原料や材料となる製品が多い富山工場において、ハイライト®は、最終製品の形に製造する珍しい存在。梱包されて出荷されます。

  • 製造プラント
    に加え、
    出荷用ライン
    もチェック。

  • 需要の拡大に
    合わせ、
    貯蔵
    施設を増設。

排水処理場WATER TREATMENT

豊かな水資源を背景に生産活動を続けてきた日産化学富山工場。水は、アンモニア水や高品位尿素水など水を含む製品の製造はもちろん、精製、洗浄、冷却などに欠かせない存在です。それだけに、排水の処理、水資源の保全は、大切なテーマです。
工場での排水処理は、各プラント・施設ごとに行われ、安全基準を満たす排水として場内の水路を流れます。それらが集まるのが、この排水処理施設。pHなどをチェックし、もし必要な場合には調整を行い、より安全な水にして隣接する河川へ放出します。

工場内の排水路には、アメンボなど水生生物も見られます。

  • 「プラント担当に加え、排水処理場の担当もしています。隣接する井田川に排出した水は、約15km先の富山湾へと流れていきます。個人的には、その富山湾で釣りをするのが大好きです」

統合倉庫WAREHOUSE

富山工場で製造している多様な製品は、国内外のさまざまな業界・取引先へ向けて出荷されます。そうした製品の管理、貯蔵や出荷を正確に効率よく行えるかどうかは、業務に大きな影響をおよぼします。この統合倉庫は、そうした重要な役割を果たしています。

施設を
動画で紹介

大きな電動式移動ラックを持つ備蓄型倉庫。

在庫や出荷をコンピューター管理する立体自動倉庫。

  • 管理課の
    事務系社員が
    在庫や
    物流の
    管理を担当

  • 出荷のため
    次々と
    大型トラック

    倉庫へ

尿素・アドブルー®
プラントUREA/ADBLUE® PLANT

尿素は、アンモニアを原料にした製品で、農業から医薬品製造まで幅広い用途に使われ、さまざまな産業を支えています。富山工場では、50年以上の歴史を持つ尿素プラントが稼動を続け、隣接するプラントでは、高品位尿素水「アドブルー®」も生み出しています。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアT.O.

高さ50mの造粒塔は、富山工場で最も高い建造物。液体として製造された尿素は、この塔の工程で固体となります。

尿素を原料に製造する「アドブルー®」はディーゼルエンジンの排出ガスをクリーンにする製品。物流業界などを支えています。

硝酸プラントNITRIC ACID PLANT

硝酸の製造は、富山工場で製造したアンモニアを原料にして行われています。硝酸は、肥料、火薬、染料などの原料としても幅広く使われ、ナイロンやポリウレタンの原料にもなります。このプラントから全国へ送り出され、さまざまな産業に役立っています。

プラントを
動画で紹介

ここで製造された硝酸は、硝酸として出荷するとともに、他のプラントへ運んで亜酸化窒素などの原料にもなります。

アンモニアを、大きな酸化器の中で、白金ロジウム合金を触媒として酸化させる工程。約860℃の高温高圧となります。

  • 計器室にて
    最新設備も
    駆使して
    製造管理!

  • 幅広い産業に
    使われるため
    安定した製造
    が不可欠!

ビオパークBIOTOPE PARK

「日産ビオパーク西本郷」は、富山工場に隣接する約2ヘクタールの遊休地を活用し、2008年に開設したビオトープ(生物生息空間)。 “生物多様性空間を作り、地域の皆さんや社員の憩いの場に”という思いで、湿地や池、小川、芝生広場、花畑を配置し、運営では、地域や工場OBOGのボランディアによって構成されるサポートチームと協働しています。2022年には、NPO法人 日本ビオトープ協会が主催する第14回ビオトープ顕彰において「ビオトープ大賞」を受賞しました。

近隣の保育園児や小学生による体験学習も実施。多くの子どもたちが訪れます。

チューリップの咲く時期にはイベントも開催しています。

絶滅危惧種であるニホンメダカの繁殖、ホタルやカブトムシの育成などにも取り組み、観察会なども開催しています。

スノーテックス®
プラントSNOWTEX®PLANT

スノーテックス®は、日産化学の無機コロイド製品の一つ。用途は幅広く、紙・繊維・鉄鋼・鋳造・耐火物として、さらに近年では電池、電子基板材料や電子記録媒体の研磨剤としても使用されています。富山工場は、これら無機材料の重要な製造拠点でもあります。

プラントを
動画で紹介

独自の微粒子制御技術で生み出す無機コロイド製品。プラントでは、反応槽で反応の制御をきめ細かく行います。

粒子の大きさや形状の違いなど、多様なラインナップの製品を造り分けるため、数多くの製品貯槽が並んでいます。

  • スノーテックス®は
    ナノサイズのシリカ粒子が
    水中に分散した機能性材料。(写真は粒子径12nmのタイプ)

硫酸プラントSULFURIC ACID PLANT

日産化学は明治時代から硫酸を製造してきました。富山工場の硫酸プラントでは、その歴史を受け継ぎ、さまざまな用途に幅広く使われる硫酸を製造。加えて、半導体洗浄用の高純度硫酸など、付加価値の高い製品も製造し、先端分野のニーズにも応えています。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアK.H.

硫黄燃焼炉、廃熱ボイラー、冷却器、乾燥塔など、プロセスに沿った多様な設備がレイアウトされています。

近年も、乾燥塔の更新や、原料となる硫黄の貯蔵設備の増設など、アップデートが行われています。
写真は新設された硫黄のタンク。

鉄道 専用線EXCLUSIVE RAILWAY

富山工場の敷地内には線路が敷かれ、時折、列車が走ります。これは製品を運ぶ日産化学専用の線路。
隣接するJR高山本線 速星駅から分岐して工場内を走り、製品を積んで、出荷していきます。
“乗れない鉄道”として、一部の鉄道ファンに密かな人気なのだそうです。

施設を動画で紹介

アンモニアと硝酸を積み、出荷ターミナルから出発した専用列車。工場内の道路を横切るため、踏切が設置されています。

専用線を使って工場を出発。JR高山本線に出ると、貨物列車に連結され、全国へと出荷されていきます。

  • 奥がJR高山本線速星駅。
    手前が専用線!

アンモニアプラントAMMONIA PLANT

富山工場では1928年から約100年にわたってアンモニアを製造し、日本のさまざまな産業を支えてきました。「N₂+3H₂→2NH₃」という反応を、大量に、安定して、高い品質で、しかも、できるだけ低コストで、環境負荷を低減しながら生み出す。そのための創意工夫が今も積み重ねられています。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアT.N.

現在のアンモニアプラントは1967年から稼動。70年近く富山工場の基幹プラントであり続けています。

水素と窒素を高温高圧で反応させるため、5000kwの大型圧縮機で、混合ガスを200気圧にまで圧縮しています。

  • 化学工学系
    エンジニアが
    プロセスを
    管轄。

  • 機械系
    エンジニアが
    設備、機器を
    管轄。

DARプラントDAR PLANT

このプラントは、DARという特殊なモノマーを工業生産し安定供給するために大きな役割を果たし続けてきました。DARは化学繊維の原料です。“スーパー繊維”とも呼ばれる高強度・高弾性率繊維の原料となり、消防服などの製品となって社会に貢献しています。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアT.T.

化学繊維の原料を製造するプラントは、幅の広い製品をつくっている富山工場の中でも、ユニークな存在。

いくつもの槽が縦に連なり、プロセス液が順に下りながら純度を上げていく長い工程のプラント。建屋も縦長の形をしています。

技術開発部TECHNICAL DEVELOPMENT DEPARTMENT

技術開発部は、研究所で生み出された物質を実際にプラントで生産するための“つくりかたをつくる”部署。所有するパイロットプラントを使って、小スケールからスケールアップをしながら検討を重ね、製造プロセスを確立していきます。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアR.Y.

“つくりかたをつくる”バッチ式パイロットプラント。
研究所とプラントとをつなぐ役割を果たします。

半導体材料の製造プロセスを検討する設備は、すべてクリーンルーム内。半導体業界の厳しい要求に応える機器や設備が整っています。

ARC®プラントARC® PLANT

ARC®は、半導体微細加工用のコーティング材料。アジアトップシェアの製品です。半導体の微細化・高集積化が進む中、ARC®にもますます高い品質が求められています。このプラントでは、そうした要望に応え、スピーディーに高品質の製品を生み出し続けています。

プラントを
動画で紹介

私がご紹介します!

プロセスエンジニアJ.C.

富山工場内にある半導体材料研究部や、技術開発部、品質保証室、さらには韓国にあるグループ会社NCKとも協働して製品を生み出しています。

工程はすべてクリーンルーム。厳しい工程管理を伴ったバッチプラントで、世界の半導体メーカーの技術革新を支える材料を製造します。

ポリイミドプラントPOLYIMIDE PLANT

このプラントで生産されるポリイミド樹脂は、液晶ディスプレイの材料となります。薄型液晶テレビやパソコン、スマートフォン、タブレットなど、液晶ディスプレイ市場の拡大とともに、大きな役割を果たし続けているプラントです。
このディスプレイ材料は、半導体材料、無機コロイドとともに、機能性材料事業を構成しています。富山工場は、それらの重要な製造拠点でもあります。

  • 富山工場で中間体まで作り、海外のグループ会社NCKに送って完成させ、NCKからディスプレイメーカーへ出荷する連携プラントとなっています。の写真は韓国のピョンテク市にあるNCK Co., Ltd. 。

  • ポリイミド樹脂を原料とする液晶配向材「サンエバー®」は、ディスプレイ市場で高いシェアを持っています。

防災センターSAFETY & DISASTER PREVENTION

無事故・無災害への取り組みは、事業活動の根底をなすものです。富山工場では「保安防災」に関してさまざまな活動を行い、その一環として、富山県警察、富山市消防局などと合同での総合防災訓練を毎年開催しています。

防災センターに、自前の消防車を保有。万一の火災などの際に出動できるよう、常に点検や訓練を行っています。

従業員の「労働安全衛生」も大切なテーマ。工場内のトレーニングセンターでの安全教育など、さまざまな活動を継続して行っています。

  • イザという
    時のために
    装備を整えて
    います!

  • 総合防災
    訓練では
    何台
    もの
    消防車が
    放水!

総合事務所OFFICE

富山工場の中心となる施設。工場全体の運営に関わる総務課や管理課、エンジニアたちの居室、さらに、会議室や書庫、ネットワーク設備室などが集まっています。エンジニアや事務系社員たちは、部署を超えて、あちこちでミーティングや意見交換を行いながら業務を進めていきます。

品質保証室QUALITY ASSURANCE ROOM

富山工場でつくっている製品が、正しい品質を持っているか、また、顧客からの要求に応える品質か、規制や法規に沿ってつくられているか、などを検査する部署です。原材料の品質もチェックします。検査・分析を行うための多種多様な設備が揃っています。

施設を
動画で紹介

分析力をベースに、他部署と連携して、製品の品質の維持と向上を図る活動を行います。品質保証のプロフェッショナルが活躍しています。

半導体材料などの機能性材料では、品質保証室のメンバーが研究開発段階から参加し、製品開発に関わることも少なくありません。

  • 工場でつくる
    製品を
    さまざまな面
    から分析!

  • 半導体材料の
    分析は
    クリーン
    ルームで!

半導体材料研究部SEMICONDUCTOR MATERIALS RESEARCH DEPARTMENT

富山工場内に立地する研究所です。ここで研究開発した半導体材料を、技術開発部のパイロットプラントや製造部のプラントと連携してスピーディに製品化し、半導体業界の最前線へと送り出していきます。多様な設備を使い、今日も新製品の開発が行われています。

プラントを
動画で紹介

富山工場の一角にある材料科学研究所 半導体材料研究部の棟。工場の各部署とスムースに協働することできる環境です。

クリーンルームを始めとするさまざまな実験室があり、日々、多種多様な研究・実験が行われています。

  • 次世代の
    半導体への
    採用を目指し
    開発!

  • 技術開発や
    品質保証などの
    メンバーとも
    協働!

社員寮EMPLOYEE DORMITORY

富山工場に勤務する社員のために、工場のすぐ近くに社宅と社員寮を完備しています。富山市の郊外にあり、JR富山駅からは車で約20分、最寄りのJR速星駅からは徒歩7〜8分という立地。徒歩圏内に大型ショッピングモールがあるなど、便利に暮らすことができます。

社員寮の食堂と、その横にある談話スペース。

  • 天気のいい日には
    北アルプスを望む!