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社員の話を聞く

研究開発(化学)共通 A.H. 物質科学研究所 物質解析研究部(計算科学) 量子化学系 修士 2007年入社

Introduction

計算科学を担当するA.H.は、計算科学の技術を駆使し、機能性材料分野の研究開発を中心に、
創薬、合成分野の研究テーマをサポートする。コンピュータを使った電子状態シミュレーションや
ビッグデータの解析技術を駆使し、計算の力で新技術・新製品の創出へ貢献する。
いわば“ものづくりの航海士”ともいうべき仕事について、A.H.に聞いた。

計算に興味を持ったのは大学生の時でした。化学では普通、実験室でモノをつくりますが、不純物が混ざってしまうこともあり、いつもクリーンにつくれるわけではありません。ところが計算科学では、実験をしなくても、完全にクリーンな結果がわかる。そのことが、すごくおもしろく感じられました。

私の現在の仕事は、研究開発のプロジェクトを前進させるための計算をすること。具体的には、電子状態計算、化合物の立体構造の計算やエネルギーの計算を駆使してシミュレーションをすることによって、材料、創薬、合成の研究者に情報を伝えることです。

たとえば、合成の分野なら、計算によって、特定の反応が起こりやすい試剤を検討することもできますし、反応の収率を良くするためにはどんな化合物を検討すべきか、あるいはどんな不純物が出やすいかを数値的に算出し考察することもできます。膨大な数に上る化合物の候補を計算によってスクリーニングすることで、数を絞り、研究の効率を上げることにも役立ちます。

計算そのものから直接何かを生み出すというわけではありませんが、自分の持つ知識や技術で研究開発の役に立てるのは、私にとって、とてもうれしいことです。

計算の最大のメリットは、実物がなくても、答えを知ることができること。たとえば、現在、液晶ディスプレイに欠かせない材料である液晶配向膜の分子レベルでの材料設計をサポートしていますが、液晶分子が強く傾いた場合とそうでない場合の比較などは、実験をするよりも計算のほうが、効率が高く、有利です。

また、答えが客観的だということも特徴です。私は、研究者の鋭いインスピレーションや情熱は、モノづくりで不可欠だと思っています。しかし、熱中すればするほど、つい「こうであってほしい」という思いが先走り、目の前の現象を正しく捉えられず、ゴールから遠ざかることもあるようです。こうした時に、計算によって得られた客観的な答で正しい針路へ導くことも、私のできるお手伝いだと思っています。いわば航海士のような役割です。

研究がうまく進んでいる場合でも、「こういう反応が起こっているのはいいが、起こる理由が分からない」といった相談が持ち込まれてくることがあります。それこそ計算科学が得意とする分野ですし、科学現象のメカニズムを解明するのは個人的にも大変興味深い仕事です。

これからは計算科学の仕事を自分でつくっていきたいと思っています。

研究部横断の会議に出席し、各部の発表を聞きながら、自分に提案できることは何かを考え続けています。相談が持ち込まれてくるのを待つだけではなく、「計算でこんなことができますよ」「こんなふうに役立ててください」とアピールしていきたいですね。

上司には「現場をよく見なさい」と言われます。大切なのは、研究開発の現場へ行き、研究員と話すこと、そして、その分野をよく知ること。最先端の高分子の研究内容などはとても難しいですが、できるだけ理解できるように勉強しています。

計算そのものは誰がやっても同じ結果が出ますが、何をどう計算するのか、また、出てきたデータをどう読み取るのかは、現場をどれだけ知っているかで違ってくると思うからです。

最先端の材料を早く研究開発することが求められている一方で、コンピュータのハード・ソフトが進歩して、非常に精度の高い計算を短時間でこなすことが可能になってきた今、計算にできることはより大きくなっていると感じています。

計算の力で、新しい材料の創出や研究開発のプロセス開発に大きく貢献したい。研究所の人たちの役に立ちたい。それが私の大きな目標です。

私の学生・院生時代
私の学生・院生時代
量子化学を専攻。二水素結合という従来にはない結合様式の分子の振る舞いを量子化学計算により解析する研究をしていました。大学での研究に比べ、会社では多角的にさまざまな視点から検討するところが異なりますね。

大切にしていること
大切にしていること
「それから、別件なんだけど……」と相談される時に、新しい仕事が始まることが多いですね。「別件」は、私の仕事に価値を見出して相談してみようと思ってもらえている場合が多いので、大切にしていますね。

私のNever-ending Chemistry

私のNever-ending Chemistry
「計算科学に頼んだら何とかなる」
研究員からそう思ってもらえる存在へ。